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養育費・親子交流について

記事ID:0034931 更新日:2025年10月10日更新 印刷ページ表示
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養育費と親子交流について

養育費とは、こどもを育てるために必要なお金です。
こどもと離れて暮らす親であっても、こどもが自分と同じ水準の生活ができるようにする義務があります。
離婚するときには、養育費の金額や、いつまで、どのように支払うかを決め、書面に残しておくようにしましょう。

こどもにとって、離婚しても両親ともにかけがえのない存在であり、離れて暮らす親と交流し、愛されていると感じることは、こどもが生きていく上での大きな力になります。
離婚するときには、交流の方法や時期、回数などを決め、書面に残しておくようにしましょう。

 

父母の離婚後のこどもの養育に関する制度が改正されます

 令和6年5月に民法等の一部を改正する法律が成立しました。この法律は、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権・養育費・親子交流等に関するルールが見直され、令和8年5月までに施行されます。

親の責務に関するルールの明確化

親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを養育する責務を負うことなどが明確化されています。
【こどもの人格の尊重】
こどもの心身の健全な発達を図るため、こどもを養育する責務を負います。こどもの意見に耳を傾け、こどもの人格を尊重しなければなりません。

【こどもの扶養】
こどもを扶養する責務を負います。この扶養の程度は、こどもが親と同程度の生活を維持することができるようなものでなければなりません。

【父母間の人格尊重・協力義務】
父母は、こどもの利益のため、互いに人格を尊重し協力しなければなりません。次のような行為は、この義務に違反する場合があります。
  ・暴行、脅迫、暴言等の相手の心身に悪影響を及ぼす言動など
  ・別居親が、同居親による日常的な監護に、不当に干渉すること
  ・特段の理由なく無断でこどもを転居させること
  ・父母間で決めた親子交流の取り決めを特段の理由なく守らないこと

親権に関するルールの見直し

これまでの民法では、離婚後は、父母の一方のみを親権者と定めなければなりませんでした。今回の改正により、共同親権、単独親権の選択ができるようになります。
【親権の行使方法】
親権は、父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他方が行います。食事や服装の決定、短期間の観光目的での旅行など、こどもに重大な影響を与えないものは、単独行使ができます。また、DVや虐待からの避難、こどもに緊急の医療行為を受けさせる必要がある場合など、緊急の事情があるときも同様です。

【監護についての定め】
離婚するときは、こどもの監護の分担についての定めをすることができます。この定めをするに当たっては、こどもの利益を最も優先して考慮しなければなりません。例えば次のような定めが考えられます。

  ・平日は父母の一方がこどもの監護を担当し、土日祝日は他方が担当するといった定め
  ・こどもの教育に関する決定は同居親に委ねるが、その他の重要な事項については
   父母が話し合って決めることとするといった定め

養育費の支払い確保に向けた見直し

養育費をしっかりと受け取れるようにするため、新たなルールの創設や見直しが行われました。
【取り決めの実効性の向上】
別居親が養育費の支払いを怠ったときに、養育費の取り決めで作成した文書に基づいて、別居親の財産差し押さえの申し立てができるようになります。

【法廷養育費】
離婚のときに養育費の取り決めをしていなくても、同居親は他方に対して、一定額の「法廷養育費」を請求することができるようになります。

 ※「法廷養育費」は、あくまでも養育費の取り決めをするまでの暫定的・補充的なものです。こどもの健やかな成長を支えるためには、父母の協議や家庭裁判所の手続きにより、各自の収入などを踏まえた適正な額の養育費の取り決めをしていただくことが重要です。

【裁判手続きの利便性向上】
手続きをスムーズに進めるために、家庭裁判所が、当事者に対して収入情報の開示を命じることができることとしています。地方裁判所に対する1回の申し立てで、当事者の財産の開示、給与情報の提供、判明した給与債権の差し押さえといった手続きを申請することができるようになります。

安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

婚姻中の父母が別居している場面の親子交流のルールが明確化されています。また、父母以外の親族とこどもとの交流に関するルールが設けられています。
【親子交流の試行的実施】
家庭裁判所の手続き中に親子交流を試行的に実施する制度が設けられています。家庭裁判所は、こどもの心身の状況に照らして親子交流の試行的実施を促すか否かを検討します。

【婚姻中別居の場合の親子交流】
婚姻中にこどもと別居している場合の親子交流のルールについて、父母の協議により定めることや、協議が成立しない場合には、家庭裁判所の審判等により定めること、またいずれの場合もこどもの利益を最優先に考慮することとされています。

【父母以外の親族とこどもの交流】
祖父母等とこどもとの間に親子関係のような親密な関係があったような場合には、父母の離婚後も、交流を継続することがこどもにとって望ましい場合があります。こどものために特に必要があるときは、家庭裁判所は、父母以外の親族とこどもとの交流を実施するよう定めることができます。