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下水道だより(第2回)
「下水道だより」はじめました!
下呂市の上下水道の現状や課題をより多くの方々に知ってもらうために、「水道だより」と「下水道だより」のホームページ連載をはじめました。
「下水道だより」では、「下呂市の下水道の現状」、「下呂市の下水道が抱える課題」、「下呂市の下水道の今後の方針」のテーマに分け、計3回の連載をしています。
はじめに…
第1回では、下呂市の下水道の現状について説明をしました。
今回は、下呂市の下水道事業の経営が悪化した原因と課題について説明します。
ぜひ、ご一読ください。
今回のテーマは「下呂市の下水道が抱える課題」
経営悪化の原因
下呂市の下水道は、早い地区では平成元年度に供用が開始され、30年以上が経過しています。
供用開始から現在に至るまで、経営状況が悪化してしまった原因は主に次の二つです。
(1)下水道使用料収入の減少
水道水や井戸水の使用水量に応じて納めていただいているのが下水道使用料です。
近年、節水意識が高まってきていることや、節水型の機器が普及したこと。また、人口の減少などに伴う水需要の減少に連動し、下水道使用料収入が減少傾向となっています。
(2)下水道施設の維持管理費の増大
下水道を安定的にご使用いただくためには、施設の更新が必要不可欠です。
下呂市の下水道施設は、完成後、20年を越える施設がほとんどで、老朽化による更新投資の増大や、電気・燃料などの物価の上昇により、維持管理費が増加傾向となっています。
「収入減」と「支出増」。これらの原因が重なることで、赤字が膨らみ、下水道事業の経営状況の悪化へと繋がっています。
経営改善の取り組み
経営状況の悪化を解決すべく、下呂市の下水道事業では、経営効率化のために様々な取り組みを行ってきました。
●組織体制の見直しで人件費を削減
合併後の職員数 32人 ↠ 現在の職員数 11人(下水道事業は 4人)
●維持管理の効率化で経費削減
管理業務および料金業務を、包括的に民間に委託して運営。
●公営企業会計の導入で収支を明確に
経営の見える化のため、令和2年度から民間企業と同じ複式簿記による会計で運営。
方途を尽くしてきましたが、将来の事業環境に目を向けると、厳しい財政状況となることが予想されます。
今後の課題
下呂市の財政状況が厳しさを増す中、人口減少による収入減の解消や、老朽化が進む施設の更新等を行っていくためには、今まで以上に経営の効率化が必要となります。
下呂市の下水道事業の課題をまとめると以下の通りとなります。
《安定した収入の確保》
下呂市の人口減少は今後も続くことが心配され、下水道使用料収入も減少していきます。
また、使用料収入だけでは賄いきれていない部分を補っていた「一般会計からの補てん」は、独立採算制の観点から、本来、望ましくないため、今後は、一般会計からの補てんを抑制していかなければならなく、それを賄う収入の確保が必要となります。
《維持管理コストの削減》
今後、老朽化により改築・修繕を要する施設が急増する見込みであり、多大な費用を要することになります。
限りある財源で、安心安全なサービスを提供するためにも、施設や設備の効率的かつ計画的な更新を行い、維持管理コストを削減する必要があります。
▼今年度から耐震工事を行っている「幸田浄化センター」(少ヶ野)
これらの課題は、下水道の持続可能な事業運営を確保するためにも、課題解決に向けて早急に検討していかなければなりません。
それでは、下呂市が抱える課題を解決するための検討事項について、第3回下水道だよりにて詳しく説明していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回のテーマは、「下呂市の下水道の今後の方針」です。
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下呂市上下水道運営委員会 ←下呂市民の代表者数名と学識経験者を交えた会議が行われています。
下呂市給排水工事指定店名簿 ←下呂市の水道業者さんの一覧です。家庭内での漏水や困ったときはお問合せください。